メルマガのほっとするお話
一種の禅に近く、膜想に入りやすくなる状態。
だ禅の修行法にも、薪割りや鍬で畑を耕す単純労働に見えるものがある。
日々の食事などもそうだ。
一つ一つの動きを大切にし、リズミカルな運動を味わうということによって、落ちついた気持ちが得られる。
そんな時間を丁寧に気持ちよく味わってみるのも悪くない。
ミッション感覚を呼び覚ます単調な作業というのは工夫し、反復することでうまくなる。
仕事がどんどん速くなってくるとやはり単純作業でも楽しい。
爽快感が生まれてくる。
この爽快感は非常に大切なもので、単調さを嫌っていては、ほとんどすべての仕事はつまらなくなってしまう。
世の中うまくしたもので、単純な仕事でも成果を上げると、成果を上げた人には複雑な仕事が待っている。
単調な仕事ができるということは次の仕事のプラスαになって、その組み合わせが複雑な仕事となり、だんだんマネージメントするような仕事に上がっていく。
面白い仕事というのは、ほとんどが単調な仕事の組み合わせでできている。
職人気質が持つ快感の回路を技にする、この発想に立ってみてほしい。
燃焼し切った爽快感106単純な労働も爽快感あるものにできるようになってくると、同じ仕事でもまったくとらえ方が変わってくる。
労働を通じてエネルギーを燃焼し切った瞬間そのものを、心から喜びあるものとして実感できる。
Mは『若さに贈る』(P)の中で、爽快感あふれるエピソードを書いている。
彼は、起業する前に大阪電灯という電気工事の会社で働いていた。
見習い工から本採用になり、十八歳のころには工事担当者に昇格した。
つまり、「自分の責任で工事を進め、完成させる立場になった」のだ。
ある夏の盛りに、Mは、築後二百年という古いお寺の本堂に電灯をつける仕事をすることになった。
天井裏は真っ暗で、炎天下で焼かれた屋根にむっとする熱気が充満している。
二百年ともなると、挨もたいへんなものだ。
汗は流れ、息も苦しい。
ところが実際に仕事を始めると、彼は挨も汗も息苦しきも忘れて没頭してしまった。
配線を終えて天井一畏から出てきたときの感じを、「いうにいわれない、そのきわやかな気分||地獄から天国へ上がったような瞬間でした」と書く。
忘れることのできない味でした。
ことは天井にはいって出てきたというような喜びがあり、愉快さがあった。
にもかかわらず、そこに、考えてみれば電気工事は、天井裏や屋根の上など、ずいぶん苛酷な状況下で仕事をしなければいけない。
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